【浅田弘幸台湾凱旋展&caiman大感謝祭】レポート①

7月8日にこちらへお邪魔してきましたので

浅田弘幸への想いと一緒にレポートを残したいと思います。

>ちゃんと中に入ってからのレポートはこちら

浅田弘幸とは

テガミバチ

浅田弘幸の名前をアニメ化により全国区へと押し上げた作品。

今回の展示会も【テガミバチ】完結記念という事で昨年開催されたものの

台湾巡回展を、さらに戻ってきて巡回展しているというもの。

【多重人格探偵サイコ】の田島昭宇

【DEATH NOTE】【バクマン。】の小畑健

水瓶3』という仲のいい絵柄の似ている同士のユニットを組んでいるのだが

二人に比べるといささか”知名度”という一点のみに限り後れを取っていた。

それを小さな声とはいえ払拭した、いわゆる代表作と言ってもいいだろう。

「少年漫画が好きなのに今まで少年漫画を描いてこなかったかもしれない」

ということで有言実行、舞台は完全ファンタジーでアクションバトル、

良く泣き笑い純粋で穢れのない幼い少年を主人公に据えたことにより

今までとは一新したキャラクターやストーリーで元々のファンを一旦は唖然とさせた。

だが台詞とそれに込められた想いを読み取ればそこには変わらぬ浅田節。

なにより「危険すぎる~~~!!!」という書き文字を見つけて

あぁ、大丈夫、漫画で表現したいことも好きな音楽も本人の性格も

何も変わってないんだろうなと安心した記憶も懐かしい。

そもそも第一話から号泣させてもらっておいて不満なぞあるはずもなかった。

(【ワンピース】や【HUNTER×HUNTER】にも通じる始まり方ではないか!)

物語としては、本来届けられなかった気持ちをどうにかこうにか取り持ち

人の絆を繋げ合い結びつける郵便ハートフルファンタジー。

時に動力源に時に火種になる”心”という未解明の概念を

物理的に装填したり放出したりする、ちょっと幻想と呼ぶに生々しい設定で

よく20巻も描き切ったな……と思うほど濃い内容である。

無垢な主人公と浅田本来のマニアックさが一種の違和感をもたらし

それが独特な読後感になっているのがおもしろい。

I’ll ~アイル~

浅田弘幸の出世作、と個人的には思いたい一作。

なんなら【テガミバチ】よりも多くの人に読んでほしい作品。

もちろんこちらの評価があったからこそ、次作のヒットに繋がったのだろう。

(余談だが【I’ll】はOVAで全2巻アニメ映像化しており

なんと主題歌をブレイク前のELLEGARDENが務めている。

ここで彼らを知れたことは非常に幸運だったということを後で知る。)

同時期に国民的規模で大ヒットしたバスケット漫画があったせいか、

いまいち話題性に欠けた印象があるが

この漫画はバスケはしているがバスケットボール漫画に非ず

不器用な少年たちがぶつかり合い(物理)傷付け合い折れながら(物理)

成長していく群像劇で、青臭くも熱く切ない人間ドラマが本質である。

登場人物がそろいもそろって社会不適合者っぷりをどこかに持っており

口も悪いが態度も悪い、でもそれは思春期特有のやり場のない怒りで

きっと誰もが抱いたことのある劣等感やら無力感やらを

年不相応に達観した台詞で説得していく様は

上手いこと言いたがり症候群の筆者には読んでてこの上なく気持ちがいい。

なんとなく文学小説や古事詩集を読むのと似てないだろうか。

むしろ浅田は中原中也からの影響を隠していないので

彼なりに噛み砕いた内容をこうして漫画として落とし込んでいるのではないだろうか。

ちなみに浅田が「汚れつちまつた悲しみに」を描くとこうなる。

上記二つ以外の漫画も含めてだが

彼の漫画の登場人物の台詞には言霊がある。

実は二つの漫画の間に挟まるように【PEZ】という作品を描いているのだが

それがまた二つの間をつなぐというか

完全にこれあっての【テガミバチ】なんじゃないかとか

いろいろ読み直してみると感慨深い。

曖昧な情景を言葉で縁取りして感触のある表現に置き換える、

そんな詩的な言葉群に心を動かされた感情を揺さぶられたという人が

未だにこうして彼の漫画に惹かれているのだろう。

自身が触れた音楽や芸術を臆面なく公表する無邪気さに

これからも転がされたいと身を委ねるのかもしれない。

(【テガミバチ】の項目であげた「危険すぎる」は

浅田が昔から大好きなバンドBLANKEY JET CITYのボーカル

浅井健一のソロシングル一発目の楽曲及びサビの一節である。)

そんな彼が仲間たちとともに開催した展示会の模様を少しだけ紹介させていただきたい。

紹介だけで長くなったので続きは >> 後半へ

浅田弘幸twitter https://twitter.com/asadercover

space caiman http://www.caiman.jp/space/

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